「日経Smart Work大賞2025」大賞に日立製作所
働き方改革と人への投資を通じて生産性を向上、企業価値を高めている企業を表彰する「日経Smart Work大賞2025」は日立製作所を大賞に決定しました。
働き方改革と人への投資を通じて生産性を向上、企業価値を高めている企業を表彰する「日経Smart Work大賞2025」は日立製作所を大賞に決定しました。
同賞は全上場企業、有力非上場企業を対象に実施した「日経サステナブル総合調査 スマートワーク経営編」をもとに、外部審査委員会(委員長、清家篤日本赤十字社社長)が人材を最大限活用するとともに、人材投資を加速させることで、新たなイノベーションを生み出し、生産性を向上させ、企業価値を最大化させることを目指す経営力を総合的に審査して、次世代をリードするエクセレント・カンパニーとして選出しています。大賞以外に審査委員特別賞を授与しているほか、人材活用力、人材投資力、テクノロジー活用力の各部門賞を設けています。今回からは、優れた中堅企業を表彰するため、中堅企業部門賞も設けました。
今回、審査委員特別賞にはTIS、人材活用力部門賞には花王、人材投資力部門賞には三菱商事、テクノロジー活用力部門賞にはソフトバンク、中堅企業部門賞には、きもと、がそれぞれ選ばれました。また、サントリーホールディングスを「日経Smart Work大賞 殿堂入り」企業として5年連続して評価しました。授賞理由は以下の通りです。
日経Smart Work大賞2025 大賞
(授賞理由)
総合ランキングは5つ星(偏差値70以上)を獲得。評価軸となる3部門の「人材活用力」「人材投資力」「テクノロジー活用力」の全分野で最高水準の「S++」を獲得し、そのクラスの内でも優れた評価を得ており、審査委員の全会一致での大賞授賞となった。労働時間の削減に力を入れており、一般社員だけでなく裁量労働制社員や管理職を含めた全社の労働時間が一定の水準に抑えられている点で、人材活用力において高い評価を得た。役員や管理職に外国人人材の多いことも高評価につながった。テクノロジー活用力については、生成AIを用いた自社独自の社内副業検索サービスの展開などが、最適な人材配置や人材育成のための先進的な取り組みとして高い評価を受けた。
日経Smart Work大賞2025 審査委員特別賞
(授賞理由)
総合ランキングは4つ星半(偏差値65以上70未満)を獲得。評価軸となる3部門のうち「人材投資力」で最高水準の「S++」だったほか、「人材活用力」「テクノロジー活用力」も高水準だった。人材活用力のなかでも、関心が高まっている「シニアの雇用」「ミドル・シニアの待遇」の項目の評価が特に高かった。技術革新の激しいIT業界にありながら、選択的定年制度と継続雇用制度を組み合わせることで70歳までの雇用を実現するだけでなく、定年前と同じ給与が維持される処遇制度を備えている点が高い評価を得た。働きがいを持って働き続けられる環境づくりがなされているとして、全会一致で審査委員特別賞の授賞が決まった。
日経Smart Work大賞2025 人材活用力部門
(授賞理由)
総合ランキングは4つ星半(偏差値65以上70未満)を獲得。男女間の賃金格差が極めて小さいうえ、正社員や採用人数に占める女性の比率が高いことで「ダイバーシティの推進」の項目で高い評価を得た。副業・兼業について制限を設けず、社員の多様な働き方を支援していることも先進的と認められた。人材に関する項目を網羅的に開示していることや、自社の経営戦略と連動した人材戦略を開示しKPIを設定していることも優れた取り組みと評価された。
日経Smart Work大賞2025 人材投資力部門
(授賞理由)
総合ランキングは最高ランクとなる5つ星(偏差値70以上)を獲得。評価軸3部門では「人材投資力」だけでなく「人材活用力」でも「S++」を得た。海外留学、海外研修支援といった制度の利用人数が極めて多く、「人材確保・キャリア自律」の項目で高評価を得た。また、正社員一人あたりの研修費が突出して高い点が「イノベーション推進・教育体制」の項目で、専門人材の社外への出向と社外からの受け入れ人数が多く人材交流のための制度が充実している点も「先端分野人材」の項目で高評価を得て、今回から設けられた人材投資力部門での授賞となった。
日経Smart Work大賞2025 テクノロジー活用力部門
(授賞理由)
総合ランキングは最高ランクとなる5つ星(偏差値70以上)を獲得。評価軸となる3部門の「人材活用力」「人材投資力」「テクノロジー活用力」はいずれも最高水準の「S++」でトップクラスだった。社内で実施する生成AIコンテストの参加率が高く、多数の提案や特許出願につなげている。また、携帯電話事業のコールセンターサービスで、メニュー選択や本人確認をAIで自動化する取り組みも、テクノロジー活用の先進的な取り組みと高く評価された。テクノロジー活用に関する記者評価も高かったことから、テクノロジー活用力部門での授賞となった。
日経Smart Work大賞2025 中堅企業部門
(授賞理由)
総合ランキングは星3つ半(偏差値55以上60未満)を獲得。生産・製造に従事している従業員が約半数であるにもかかわらず在宅勤務の実績に優れることや、全社員を対象に完全フレックスタイム制度を設けていることが高く評価された。労働時間の適正化や過重労働防止の取り組みも多様で、「多様で柔軟な働き方」や「ワークライフバランス」の項目でも優れるとして、中堅企業部門での授賞となった。
日経Smart Work大賞2025 殿堂入り
(選定理由)
サントリーホールディングスは本賞の第2回、第3回の「日経Smart Work大賞」を連続受賞し、第4回もトップクラスの評価だったことから「日経Smart Work殿堂」を新設し、殿堂入り企業の第1号に選出した。第5~7回調査、今年の第8回調査でもトップクラスの評価を維持しており、殿堂入り企業として継続評価することになった。